ダウンロードマネージャでは、ひとつのファイルだけではなくウェブサイト全体をまとめてダウンロードできます。ダウンロードを開始するにははさまざまな方法があります。
「ファイル」メニュー>「ダウンロード」と選択すると、ダウンロードのためのダイアログが開いて URL やダウンロード条件を指定した上でダウンロードを開始できます。ウェブページのリンクの上で Control キーを押したままクリックするか右クリックしてコンテクストメニューを開き、「リンク」>「ダウンロード」と選択すると、リンクの URL があらかじめ入力された、ダウンロードのためのダイアログが表示され、ダウンロード条件を指定した上でダウンロードを開始できます。
iCab がブラウザウインドウで表示できないファイルへのリンクをクリックした場合は、自動的にダウンロードが始まります。
Option/Alt キーを押したままリンクをクリックすると、リンク先のファイルを即座にダウンロードフォルダへダウンロードします。ダウンロード条件は指定できませんが、これは iCab が表示できるファイルをひとつだけダウンロードするには最も簡単な方法です。
「ツール」メニューから利用できるダウンロードマネージャウインドウでは、実行予定、実行中、実行済みのダウンロード項目が一覧表示されます。ここでは、ダウンロード項目の作成、削除、ダウンロードの開始、中止、再開などが実行できます。
「ファイル」メニュー>「ダウンロード」、あるいはダウンロードマネージャの「新規ダウンロード」ボタン、コンテクストメニューの「ダウンロード」などからダウンロードのためのダイアログを開くと、ダウンロード条件を指定できるようになります。
このダイアログでの初期値は環境設定の「ダウンロード」の設定を適用します。従って、個別のダウンロードダイアログで頻繁に変更するような項目がある場合は、環境設定で元から変更することをお勧めします。
ダウンロード条件の中で最も重要なのは、もちろんダウンロードするファイルの URL です。また、ダウンロードの保存先は、通常はシステムで設定されているダウンロードフォルダになりますが、ダウンロードごとに個別に指定できるほか、環境設定で iCab 用のダウンロードフォルダを別に指定することも可能です。
ダウンロード条件の詳細は以下の通りです。
URL によって示されるファイルのみをダウンロードします。これは最も一般的なファイルのダウンロードにあたります。URL 以外のダウンロード条件は設定できません。
この項目を選択すると、ウェブサイトを丸ごとダウンロードすることができます。URL によって示されるファイルが HTML かそれに準じたものである場合、そのファイルに含まれるリンクで繋がっていて、最初のファイルと同じフォルダあるいはフォルダ内フォルダに置かれているファイルをすべてダウンロードすることができます。更に詳細を設定するには「制限の設定」ボタンをクリックします。
「ダウンロードの制限」ウインドウでは、ファイルの保存形式を指定できます。個別のファイルとして保存すると、オリジナルのファイル間の相対的な関係をダウンロードフォルダ内で仮想的に再現しながら、それぞれのファイルをダウンロードします。一方、Web アーカイブとして保存すると、ひとつの Web アーカイブファイルにすべてのファイルが圧縮されて保存されます。
個別ファイルとして保存することのメリットは、それぞれのファイルを取り出したり、個別に直接開けたりすることでしょう。デメリットはファイルが多数になることと、HTML の中で絶対パスで記述された URL のファイルがリンク切れになってしまうことです。
Web アーカイブとして保存することのメリットは、コンパクトなひとつのファイルにまとめることができるので、管理が楽になることです。更に、絶対パスで記述された URL のファイルも iCab がアーカイブの中から見つけだすのでリンク切れを起こしません。デメリットは個別のファイルをそのままでは扱えないことかもしれません。しかし、iCab の Web アーカイブは標準的な ZIP ファイルですので、ZIP アーカイブを扱う一般的なアプリケーションでデコードして個別にファイルを取り出すことができます。
他のダウンロード条件として、ダウンロードされるファイルの数と種類の制限を設定できます。「リンク階層」は最初のウェブページから辿られるリンクの深さを意味します。また、ダウンロードするファイルの最大数と最大バイト数も指定できます。ダウンロード時に指定数に達した場合は、そこでダウンロードを終了します。これらの項目を空欄にしておくと、制限は取り除かれ、場合によっては際限無くダウンロードを実行します。
画像や動画といった特定の種類のファイルが必要無い場合は、ダウンロードしないように設定できます。その場合、ウェブページの中で表示される画像のような埋め込みファイルと、圧縮ファイルや単独で表示される画像のような直接リンクされるファイルは別々に設定できます。
他に、拡張子によってファイルをダウンロードするかどうかをカンマ区切りリストで指定できます。他の設定と組み合わせて使うとより厳密にファイルをダウンロードできます。
例:
画像をダウンロードしない設定にしている場合に、「含める拡張子」にチェックを入れ、写真画像によく使用される「jpg」を拡張子リストに入れると、画像ファイルに関しては拡張子が「jpg」のものしかダウンロードされません。
この項目は前項に準じますが、ファイルの取得範囲はより広くなります。例えば、最初のウェブページからみて、ひとつ上のディレクトリに置かれているファイルでもダウンロードします。
この項目も前項に準じますが、ファイルの取得範囲に制限がなくなります。ファイルがどこに置かれていても、リンクで繋がっていれば基本的にすべてダウンロードします。注意しないと、WWW を丸ごとダウンロードしてしまう可能性もあります(^_^)
ダウンロードが無事に完了した項目をダウンロードマネージャから削除するように設定できます。これにより、ダウンロードマネージャウインドウはすっきりして見渡しやすくなるかもしれません。ダウンロード時にエラーが生じたり、ユーザにより中断された項目は残ります。
ダウンロード完了後に処理をするかどうかを設定できます。処理をする場合、ダウンロードされたファイルは関連するアプリケーションで自動的に開かれたりします。例えば、sit ファイルはダウンロードされた後に StuffIt Expander に受け渡され、自動的に解凍されます。ファイルの種類と処理方法の対応は Mac OS の内部的な設定に従いますが、MisFox のようなソフトを使用することで、その設定を確認・変更することが可能です。
「OK」ボタンをクリックしてダイアログを閉じた場合は、ダウンロードマネージャに項目が追加されますが、ダウンロードは開始しません。「ダウンロード開始」ボタンをクリックすると、ダウンロードが始まります。
ダウンロードマネージャウインドウでは、実行予定、実行中、実行済みのダウンロード項目が一覧表示されます。ここでは、ダウンロード項目の作成、削除、ダウンロードの開始、中止、再開などが実行できます。
チェックボックスにチェックが入っているダウンロード項目もあります。ダウンロードが無事に完了するとこのチェックは自動的に外されます。「ダウンロードを開始」ボタンをクリックすると、チェックが入っているすべての項目のダウンロードを開始、あるいは再開します。二重にダウンロードするのを防止するために、チェックが外れている項目はダウンロード完了項目として無視されます。
ダウンロード項目の上でコンテクストメニューを開き「Finder に表示」を選択すると、ダウンロードされたファイルが Finder で表示されます。